上手くいかなかったときに、
「何がわるかったんだろう」
「誰がわるかったんだろう」
って原因を探したり、犯人捜しをしていることって多くないですか?
機械なら、動かなくなった原因を考えることは、とても大事です。
しかし、人間の場合は、アドラーは、そのやり方は向かない、と言っています。
なぜなら
- 1 原因が特定しにくい
- 2 原因を探すと気分が落ち込む
- 3 本当の目的が叶うとは限らない
からです。
1 原因が特定しにくい
「あの時、私があんなことを言ったから、今、この状況になっているのか。」
人間関係は、とても複雑です。
私がつい大きな声で叱ったからこうなった、とか、
私がしたから笑顔でなかったからこうなった、とか
実際のところ、何がどう影響しているのかわかりません。
また、自分の行動も、すべてしっかり把握できているわけではありません。
ですから、リモコンの電池切れのように、スパッと解決できるものではありません。
原因を探そうとしても、特定できずに、その労力と時間がわりに会いません。
2 原因を探すと気分が落ち込む
これこれ。
犯人探しや原因捜しをすると、自分や他人が悪者になることが多いです。
自分の中に原因を探しまくると、自分を責めることになります。
自分を責める気持ちがあるときは、ワクワクする未来への発想がうまれません。
また、前向きな行動がとれません。
他人の中に原因をみつけてしまうと他人を責める気持ちがうまれます。
他人を責めたら、お互いに気分が悪くなったり、関係が悪くなったりします。
関係が悪くなると、協力しながら前に進むことが難しくなってきます。
3 本当の目的が叶うとは限らない
その問題が解決しても、必ずしも自分の本来の目的が達成できる、というわけではありません。
場合によっては、その抱えている問題が前のように戻らない方がいい場合もあるんです。
自分の本当の目的に近づくために、どんな行動をしたらいいのかを考えた方がいいんです。
本来の目的を見つける。
それは子どものころに描いていた夢のようでいいんです。
それは自己実現と社会貢献に沿ったもの。
その目的に基づいて、今度は大人的に現実的に目標をマイルストーンのようにきめていきます。
現実的に達成できるように、数値化したり、期限をきる。
必要なサポートを考えたり。
そして、ベイビーステップでよいので、まず一歩踏み出してみる。
自分を責める、他人を責める、そのような問題を抱えたままだと、どんどん気分が落ち込んで視野もせまくなってしまいます。
責めそうになったら、自分の本来の目的、夢を意識して、今、自分ができることに集中しましょう。
参考図書:「コーチング脳のつくり方」宮越大樹