コーチングプレイス認定コーチのきいです。
大事なことを聞きたい!
この件を伝えたい!
仕事上で、お互いに伝えあう考え合うモードがすでにできているのであれば、そのまま伝えてみて大丈夫かもしれません。
素早く要件を終わらせて、お互いに次の場へ行きたいということだけで、お互いに伝えあうモードを確認できていないのであれば、ちょっとだけ待ってくださいね。
そんな時、まず、目の前のことを話題にして、お互いに言葉を交わし合ってください。
太郎「今日はいい天気ですね。」
花子「ええ、いい天気ですね。」
太郎「本当にそうですね! 風もさわやかで気持ちがいいですね。」
目の前の同じ情景を見ながら、会話をするんです。
難しいことは置いておいて。
花子「今日は、体調がよくなられましたか」
太郎「はい、体調はすっかりよくなりました。」
花子「体調良くなられたんですね。よかった!」
このように、目で見えることなど、一緒に味わってから、大事な要件にはいっていくと良いそうです。
なぜなら、一緒に同じ感覚を味わって、安心感を感じる。
そのことで、お互いに安心感が持てる関係だなって確認できるからです。
笑顔で、同じものをみて会話する。
それが大事な要件とは、全く関係のないものとしても。
私たちってやはり人間なんだから、安心感、信頼感をお互いに感じられるかどうかで、その後の伝え方伝わり方が変わってくるからです。
プライベートのときなら、なおさらです。
家族の場合も。
仕事から帰ってきた家族に、緊急ではない大切なことを伝える必要があったとします。
「お疲れ様。帰りに雨にふられなかった?」など、様子を尋ねる会話から始めます。
お互いに、安心感を確認して心を解きほぐしてから、要件を伝えます。
きっと、そのように皆さんされているのかなと思います。
私に、家族の場合、こちらに心の余裕がないとき、安心できている関係だからと、いきなり要件を相手に強く言うことをしてしまうことがありました。
それって言われた方にしてみたら、心の準備もないままに落ち着いた相互の信頼感を確認できていないままに、いきなり本質をつくようなどっきりとした内容が打ち明けられたわけです。
「今この人は、余裕がないんだな、まあ聞こう」と思ってくれるくらいの懐の深さがあればいいのですが。
そうしてほしい、というのはちょっと身勝手な気がします。
大事な関係であるほど、また、大事な関係になりたいと思っていればいるほど、まずは、同じものを見て会話をする。
よく言われますが、お天気の話はとてもいい会話の入口なんですね。
そして、一緒に少ない時間でも余韻にひたる。
それから、難しい話、抽象的な話に入っていく。
仕事上でも家族間でも、コミュニケーションは、まず、同じものを見て会話をすることからなんです。
参考 『こころの対話25のルール』伊藤守著